お茶の効能・効果《お茶のみ女子大学》

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はじめに お茶の歴史1 お茶の歴史2 お茶の品種 お茶の製法と種類 お茶の成分 お茶の効能・効果 お茶の育て方

お茶の効能・効果

先生
今日はお茶の健康効果について教えよう。緑茶の驚くべき多くの効能にびっくりせんようにな。
「驚くべき多くの効能」って、たかがお茶でしょ。大げさすぎるよ。
男子生徒
先生
たっ、たかがお茶とは・・・お茶もなめられたもんじゃのう。
お茶の主な健康効果を書き出すから、見るがよい。
お茶の主な健康効果
まさかっ、こ、こんなに・・・
男子生徒
先生
どうじゃ、まいったか!!
美肌効果はないの??
女子生徒
先生
もちろん、お茶にはこのほかにも美肌効果、老化予防、消臭効果などすぐれた美容効果もあるぞ。
う~ん、これ以上綺麗になったら困るわね・・。
女子生徒
先生
・・・・・
先生
お茶は特に生活習慣病の予防に効果を発揮するんじゃが、その代表的なのは「抗酸化作用」じゃ。 この抗酸化力はビタミンCやビタミンEの数倍から数十倍にもなると言われておる。
生徒
抗酸化作用って??
男子生徒
先生
まず抗酸化作用の酸化とは簡単に言ってしまうと物が錆びたり、腐ったりすることをいう。人は酸素を体内に取り入れてエネルギーを作るが、その過程で一部の酸素は化学変化を起こし活性酸素というものを発生させるんじゃ。
活性酸素は体内に侵入してきた細菌などを排除する作用も持っておるが、過剰に活性酸素が発生した場合が問題なんじゃよ。
先生
過剰に発生した活性酸素は、人間の身体を酸化させ、動脈硬化などを引き起こし生活習慣病や老化を招くんじゃ。活性酸素はほとんどの病気の原因とさえ言われておる。抗酸化作用とはその活性酸素を抑える作用のことじゃ。
男子生徒
何が活性酸素を増加させるの?
男子生徒
先生
タバコ、お酒、食生活の乱れ、環境汚染、紫外線、ストレスなど、活性酸素を増加させる要因はたくさんあるぞ。
お茶はその活性酸素をやっつけてくれるってことね。
女子生徒
先生
お茶にはカテキン、βカロチン、ビタミンC、ビタミンE、ミネラル類など、たくさんの抗酸化物質が含まれており、ほかの食品、飲料などと比べ、ダントツの威力を発揮するんじゃ。
上のボードに「高血圧・脳卒中予防」って書いてあるけど、
うちのお父さん血圧が高いから、お茶を飲ませた方がいいのかしらね。
女子生徒
先生
それは心配じゃのう。お茶に含まれるカテキンには、血圧上昇の原因となっているアンギオテンシンI変換酵素の働きを抑える作用があり、それが高血圧・脳卒中予防に効果があると言われておる。しかし、お茶だけで100%予防できるわけではない。お酒や塩分を控えて、規則正しい生活を送ることも大切じゃ。
うちのお母さんは血中コレステロール値が高いみたいなんだけど、
お茶はそれも抑えてくれるのかしら?
女子生徒
先生
LDLコレステロールは、血中濃度が高くなると、血管の内側にこびりつき、これが酸化すると血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞、狭心症、脳こうそくなどを発症する可能性が高くなると言われておる。お茶のカテキン成分であるエピガロカテキンガレート(EGCg)は、この悪玉コレステロールと呼ばれているLDLの酸化を抑える作用があるんじゃ。
抗肥満作用って・・・お茶はメタボの予防にもなるの??
男子生徒
先生
お茶に含まれるカテキンは、でんぷんの分解を抑えてブドウ糖の生成をさまたげ、ブドウ糖から作られる脂肪を減少させるので、肥満の防止に効果があると言われておる。
先生
しかし、カテキン類のこのような作用は、カテキン類単独ではなく、カフェインとの相乗効果によって高められていると考えられておるんじゃ。
男子生徒
うちの父さん、最近メタボ気味だから、お茶を飲ませなきゃだね。
男子生徒
先生
高血圧症、高脂血症、糖尿病など中高年がかかりやすい病気の多くは、肥満と密接に結びついておる。ワシはこのようにスマートだから心配ないがのう。
私は「抗ガン作用」っていうのが超気になるんだけど・・・ちゃんとしたデータはあるの?
女子生徒
先生
もちろんじゃ。緑茶を1日5杯以上飲む女性では、1杯未満の女性に比べ胃がんの発症リスクが低く抑える、とか緑茶をよく飲む男性は、進行性の前立腺ガンになるリスクが低下する(厚生労働省研究班の調査)、などの国内データのほか、米パデュー大学の研究グループが発見した「緑茶成分のガン増殖抑制物質」など、海外での研究データもある。まあ、だからといってお茶を飲めばガンにならないとか、ガンが治るとか、そういう簡単なことではないから、勘違いせんようにな。
少しでも効果があるんならすごいことじゃない!
女子生徒
先生
静岡の掛川市はがん死亡率が日本で一番低いのだが、それは小さなころから緑茶をよく飲むからだと言われておる。お茶のがん予防に関する学問的な解明が始まって20年以上が経ち、今や緑茶抽出物と緑茶カテキンは、がん予防の可能性をもつ最も重要な食品機能性成分として世界的な注目を集め、精力的な研究が続いておる。これからもっとすごい報告があるかもしれんな。
ほかにはどんな効能や効果があるの?
女子生徒
先生
うむ、比較的わかりやすい効果といえば「抗アレルギー作用」じゃな。2005年12月に、茶コンソーシアムが行った臨床試験により「べにふうき」という品種に含まれているカテキンの1種、「メチル化カテキン」や抗アレルギー成分のストリクチニンは、花粉症やアトピーなどのいわゆる「アレルギー症状」に対する改善効果があることがわかったんじゃ。天然のお茶でくしゃみや鼻水が抑えられるということで、春先はこの「べにふうき」がよく売れるそうじゃ。
へえ~、お茶が花粉症に効果があるなんて知らなかったよ。僕も今度「べにふうき」を買って試してみようっと!
男子生徒
先生
「べにふうき」はお茶のみのり園にあったような気がするぞ・・・。
売り切れてなければよいがのう・・・。
先生
おお、それからお茶に含まれるカフェインには利尿作用や覚醒作用があるから、寝る前にはあまり飲まん方がいいかもしれんな。
男子生徒
認知障害予防作用って書いてあるけど?
男子生徒
先生
うむ、お茶は体への健康効果はもちろんのこと、脳にも良い効果をもたらすことが明らかになってきておる。
ホントかしら?
女子生徒
先生
70歳から96歳の男女約1000人を対象にした調査で、緑茶を一日2杯以上飲んでいる人は、一週間に3杯以下しか飲まない人に比べて、認知障害のある割合が半分以下だという結果が出ておる。
私はペットボトルのお茶を週に3本くらい飲むけど、まだ足りないわね。
女子生徒
先生
マウスによる実験では、お茶のカテキン類が脳組織の委縮に対して効果があったこと、学習能力や記憶能力の低下を抑えること、脳細胞の酸化によるDNA傷害を抑制すること、などが明らかにされておる。
これから日本は高齢化社会になって、お茶の需要は益々高まりそうね。
女子生徒
先生
いつまでも若々しい脳でいたいのう・・・なんちゃって。
今日の授業はここまで!
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