お茶・緑茶の成分

お茶のテアニンとカテキンの化学記号と茶葉

お茶を飲んで「ほっとする」「すっきりする」のには、ちゃんと理由があります。緑茶の味と個性を決めているのは、主にカテキン・カフェイン・テアニンという3つの成分です。

この3つのバランスが、お茶の渋み・旨み・苦みを生み出し、淹れる温度によってそのバランスが変わります。静岡のお茶専門店として毎日お茶に向き合う私たちが、わかりやすくご説明します。

🍵
カテキン
渋み・苦み
お茶の「守り」の成分。高温で淹れるほど多く溶け出します。
カフェイン
苦み
集中力を高める成分。テアニンと組み合わさることで穏やかに働きます。
😌
テアニン
旨み・甘み
お茶特有のアミノ酸。「ほっとする」感覚の元。低温でよく溶けます。
カテキン・カフェイン・テアニンの3大成分と抽出温度による味の変化を図解したインフォグラフィック

カテキン:お茶の「渋み」の正体

🍃 カテキンとは

お茶を飲んだときに感じる「渋み」の正体がカテキンです。ポリフェノールの一種で、緑茶にはこのカテキンが豊富に含まれています。

カテキンは高温のお湯ほど多く溶け出す性質があります。熱湯で淹れると渋みが強くなり、ぬるめのお湯で淹れるとまろやかになるのはこのためです。

💡 なぜ玉露は渋くないのか?:玉露や抹茶は収穫前に日光を遮って育てるため、カテキンが少なくなります。またほうじ茶は高温で焙じる過程でカテキンが減り、どちらも渋みが抑えられたまろやかな味わいになります。

→ カテキンについてさらに詳しく見る

カフェイン:賢く付き合う「苦み」のエネルギー

カフェインは集中力を高め、眠気を払う成分です。お茶のカフェインは、テアニンと組み合わさることで、コーヒーに比べて穏やかに作用するのが特徴です。

飲み物100mlあたりのカフェイン量

玉露
120mg
コーヒー
60mg
煎茶・ほうじ茶
20mg
玄米茶
10mg
麦茶
0mg

⚠️ カフェインが気になる方へ

妊娠中・授乳中の方や就寝前には、玄米茶・ほうじ茶・麦茶がおすすめです。水出し・氷出し緑茶はカフェイン量を大幅に抑えられます。
→ 水出し緑茶の作り方はこちら

💊 お薬を飲む方へ

一部の薬(血圧の薬など)はお茶の成分と相互作用する場合があります。薬は必ず水でお飲みください。詳しくはかかりつけの医師にご相談ください。

テアニン:「ほっとする」感覚の正体

お茶を飲んで「ほっとする」「気持ちが落ち着く」と感じたことはありませんか?その感覚の正体がテアニンです。お茶だけに含まれる特有のアミノ酸で、旨みと甘みの元にもなっています。

テアニンが体に働く仕組み

お茶を飲んでから40〜50分ほどで、脳が穏やかにリラックスした状態になることが確認されています。カフェインの刺激を穏やかにする働きもあるため、コーヒーと違って「落ち着きながらも頭が冴えた状態」になりやすいのが緑茶の特徴です。

仕事や勉強の合間の一杯が、気持ちを切り替えてくれるのはこのためです。

💡 なぜ玉露は旨みが濃いのか?:テアニンは日光を浴びると渋み成分(カテキン)に変化してしまいます。玉露や抹茶のように収穫前にネットで日光を遮って育てることで、テアニンがたっぷり保たれ、あの濃厚な旨みが生まれます。
日光を遮るネットで覆われた玉露の茶畑

日光を遮って旨みを守る

ビタミン・ミネラル:緑茶が「栄養素が豊富」と呼ばれる理由

緑茶には3大成分のほかにも、様々な栄養素が含まれています。普段の一杯が実はとても豊かな飲み物であることがわかります。

成分どんな嬉しさがあるの?
ビタミンC熱に弱いビタミンCですが、緑茶のカテキンが守ってくれるため、熱いお茶でも摂取できます。
ビタミンE・β-カロテンお湯には溶け出さないため、普通のお茶では摂りにくい成分です。抹茶や粉末茶のように茶葉ごと飲むと丸ごと摂取できます。
フッ素歯を丈夫にする成分として知られています。お茶でうがいをする習慣は昔からあります。
カリウム塩分の排出を助けるミネラルです。
サポニンお茶を淹れたときに浮かぶ「泡」の正体がこれです。
食物繊維お茶を飲むだけでは摂りにくいですが、抹茶や粉末茶なら茶葉ごと摂取できます。
💡 抹茶・粉末茶は茶葉の成分を丸ごと摂れる:急須で淹れたお茶は、溶け出した成分しか飲めません。一方、抹茶や粉末茶は茶葉をそのまま飲むため、お湯に溶けにくいビタミンEや食物繊維もまとめて摂ることができます。
→ みのり園の粉末茶を見る

成分は「温度」で変わる

お湯の温度によって緑茶の味が変わることを示すインフォグラフィック

同じ茶葉でも、お湯の温度によって溶け出す成分が変わり、味の印象が大きく変わります。

🌡️ 低温(50〜70℃)で淹れると

テアニン(旨み・甘み)が中心に溶け出し、カテキンの渋みが抑えられます。まろやかで甘みのある味わいに。夜のリラックスタイムに。

🔥 高温(80〜100℃)で淹れると

カテキン・カフェインが多く溶け出し、爽やかな渋みと香りが際立ちます。朝のシャキッとした一杯に。ほうじ茶・玄米茶は必ず高温で。

💡 朝と夜で飲み分けるヒント:朝は高温でしっかりした渋みと香りを。夜や就寝前は低温で淹れた玉露や上級煎茶、または玄米茶・ほうじ茶をお試しください。
→ 茶種別の温度・時間の早見表はこちら

お茶を楽しむための注意点

⚠️ 貧血気味の方へ:カテキンは鉄分(非ヘム鉄)と結合しやすい性質があります。鉄分を多く含む食事の前後30分は飲用を控えるか、麦茶などノンカフェインの飲み物を選ぶとよいでしょう。
⚠️ サプリメントに関して:通常のお茶を飲む分には問題ありませんが、カテキンを凝縮したサプリメントの過剰摂取は体に影響を与える場合があります。適量を心がけてください。
⚠️ 薬を服用中の方へ:一部の薬はお茶の成分と相互作用する場合があります。薬は必ず水でお飲みください。

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