深蒸し茶の製造方法
~ 旨味を凝縮させる、職人のこだわり工程 ~
深蒸し茶の最大の特徴は、製造工程の最初に行われる「蒸し(蒸熱)」の時間にあります。 通常の煎茶が30~40秒ほど蒸されるのに対し、深蒸し茶はその2~3倍にあたる60~120秒もの時間をかけて、じっくりと蒸し上げます。
長く蒸すことで茶葉が芯まで柔らかくなり、渋みが抑えられる一方、お茶の成分が溶け出しやすくなり、あの濃厚なコクと鮮やかな緑色が生まれるのです。
しかし、長く蒸せば良いというわけではありません。葉が柔らかくなりすぎると形が崩れやすいため、みのり園ではベルトコンベアー式の蒸し機を使用し、茶葉を優しく守りながら均一に熱を通しています。
熟練の茶師がその日の気温や湿度、茶葉の硬さを見極め、秒単位で調整を行う。この繊細な仕事こそが、みのり園の深蒸し茶の美味しさの根源です。
製造工程:荒茶から仕上げまで
茶葉が持つポテンシャルを最大限に引き出す、11のステップ
- 【1. 蒸し(じょうねつ)】
- 新鮮な茶葉の酸化を止め、鮮やかな緑と旨味を閉じ込める最重要工程です。(60~120秒)
- 【2. 冷却】
- 急激に冷却することで色味を安定させ、余分な水分を取り除きます。
- 【3. 葉打・粗揉(さじゅう)】
- 熱風を送りながら軽く揉み、効率よく乾燥を進めていきます。
- 【4. 揉捻(じゅうねん)】
- 力を加えて揉むことで、茶葉の細胞を適度に刺激し、水分のムラをなくします。
- 【5. 中捻(ちゅうねん)】
- 茶葉の形を整えながら、さらに均一に水分を除いていきます。
- 【6. 精捻(せいねん)】
- 熱を加えながら、お茶特有の細長い形に整えていく仕上げの揉み工程です。
- 【7. 乾燥】
- 保存性を高めるため、しっかりと乾燥させ「荒茶」の状態にします。
- 【8. 火入れ(焙煎)】
- ここが味の決め手! お茶本来の香りを極限まで引き出し、みのり園独自の風味を完成させます。
- 【9. 仕上げ・選別】
- 形を整え、余分な粉や茎を丁寧に取り除いて選別します。
- 【10. ブレンド(合組)】
- 産地や品種の特徴を見極め、常に安定した「いつもの美味しい味」に仕上げます。









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