お茶の製法と種類《お茶のみ女子大学》
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お茶の製法と種類
今日はお茶の製法と種類について授業を行う。予習はしてきたじゃろうな。
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今回はバッチリやってきたよ。
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おっ、やっとやる気が出てきたようじゃな。
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茶には大きく分けて「不発酵茶」「半発酵茶」「発酵茶」の3がある。お茶を作る時、加熱処理をするんじゃが、その処理方法によってまったく違う種類のお茶ができるのじゃ。
発酵とは茶葉の持つカテキン等の酸化酵素による発酵の事で、微生物による発酵ではないので、誤解せぬようにの。 |
1番の不発酵茶は緑茶、2番の半発酵茶はウーロン茶、
そして3番の発酵茶は紅茶だね。 |
その通り。実は日本茶もウーロン茶も紅茶も同じ茶の葉から作られるんじゃよ。日本で生産されているのはほとんどが不発酵茶である緑茶じゃ。
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さらに細かく言うと不発酵茶には「蒸し製(日本式)」と「釜入り製(中国式)」の2種類があり、生葉を釜で炒る「釜入り製」のお茶は釜入り茶と言って独自の香りがあるんじゃ。茶葉の形が丸まっているので見ればすぐにわかる。一般的に日本人に多く飲まれているお茶は生葉を蒸気で蒸した「蒸し製」で、煎茶、玉露、かぶせ茶、玉緑茶、抹茶、番茶などがこれにあたる。
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ふ~ん、私たちがいつも飲んでるお茶は茶葉を蒸気で蒸しただけなのね。
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いやいや、お茶の製造工程はもっと複雑なんじゃ。
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緑茶の作り方の基本はさっき説明したように、まず生葉を蒸気で蒸すんじゃが、そのあと葉を何段階にも分けて揉みつつ、乾燥させながら、針状に形を整えるんじゃ。しかし、お茶の製造工程はこれでは終わらんぞ。ここまでは、茶畑でとれた茶葉をそのまま加工したお茶、いわゆる「荒茶」と言って、お茶の生産農家が行う作業で、この先は製茶業者や農協が「仕上げ」作業を行うんじゃよ。参照ファイルお茶の製造工程(PDF139KB)
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抹茶は石臼で挽いて粉末状にするから葉を揉む工程がないんだよね。
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うむ、良く知っておるな。さらに補足すると、抹茶の原料となる碾茶は、収穫前に被覆した茶葉を蒸し、碾茶炉で乾燥させたもので、これは玉露の原料としても使われるんじゃ。
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食べ物屋さんでよく出てくる茶色い色のお茶はなんていうの?
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他には仕上げ加工後に茶葉を粉末状にした「粉末茶」や、梅干・昆布などがブレンドされた「大福茶」のような特殊なお茶もあるが、湯色や茶葉の形、特徴など、お茶の種類についもっと詳しく知りたい者は、資料室に置いてあるファイルを見るがよいぞ。
参照ファイルお茶の種類一覧(PDF549KB) |
麦茶がないんだけど・・・?
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ワッハッハ、その質問がくると思っとったぞ。本来「茶」とはツバキ科ツバキ属に属するチャの葉や芽を使用して製造されたものを指すんじゃ。「麦茶」は大麦の種子を煎じて作ったものであるから、厳密にいうと「茶」ではないのじゃ。ほかに「茶」ではない茶として、ハーブティー、杜仲茶、甜茶、どくだみ茶、ヨモギ茶、アロエ茶などがある。
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僕は友達に「お茶でも飲もうぜ」って言って、いつもコーヒー飲むんだけど、よく考えてみたらこれって変だよね。
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確かに、変と言えば変じゃな。まあ細かいことは気にせんでいい。
おっ、そろそろ「お茶の時間」じゃ。今日の授業はここまで!
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